ALLY's BLOG

The CALLINGSのギタリスト、ALLYのブログ

落ちこぼれても演奏家の端くれである。

   

落ちこぼれても演奏家の端くれである。

と思うようになってきたここ数年。

嗜好する音楽も取り組んでる音楽も難しい類のものではないから驚くような技術は要らないと思うし、何のアイデアがなくても形になってしまう音楽を演っているとも思う。

しかし、それじゃいかんと思うようになってきた。

昔みたいにパンクはヘタクソでもいい、ロックはヘタクソでもいい、とは思えなくなった。

ギターについてここ数年で取り組んでいる事

まずギターを軸に据えた音楽の理論を勉強し始めた。昔の俺じゃ考えられない。だってそんな事は全然ロックンロールとは無縁な事だと思うからだ。それは今でもすごく感じている。

ロックンローラーが音楽のお勉強なんてちゃんちゃら可笑しい。

でも始めた。必要な事だと思ったから。何を今更…ってところもあるけれど、何も考えずにそれまでやってきた下地はそれなりにあったので、だからこそ関連書籍に目を通した時にすぐに理解できる事もあり、それは結構楽しかった。

始めたばかりの時に理論書を読んでも意味不明な事だらけで実際のところ、取り組もうとした教則本の類はソッコーでお蔵入りした。
だけど割と最近の俺にはまた違った捉え方ができた。

感覚的でも理論的でもどちらでもいいけど自分が何を把握していて何を理解していないかがようやく判ったので「知るべき事」を見つけやすくなった。

現在意識している事

これも今更だけど今日びの俺が演奏中に意識しているのはメジャー・コード、マイナー・コードの2つ。

これはThe CALLINGSでもメリクリでも共通していて曲の構成はこのどちらかのコードしか使っていないから。
基本的なコード達ばかりだ。
何故基本なのかはコードとして最低限必要なROOTの1度、3度(マイナーの場合=短3度)、5度の3つの音だけで構成されているから。
それで意識しているのはこのメジャー、マイナーを指板上のどこででも3つだけ音を抜き取って押さえられるようにする。

もちろんどこが1度で、どこが3度で…っていうのも意識して。

と、まぁどうでもいい話なんだけどもそれをここ2年くらい続けていてそれが大体できるようになってきた。

それが端を発して今では曲ごとのキーに合わせて使っていい音、マズい音がパッと解るようになったし、指板の何処をとってもスケールが見えてきた。
基本的な音楽理論もある程度把握して音を選べるようにもなったと感じている。
現在演ってる音楽に必要な基本的な事は…という意味において。

何につけても基本が大事というのを今もって実感している。

シンプルであっても「ツボ」を押さえた演奏をしたい

これが今の俺の理想。さっきも書いたけどThe CALLINGSでもメリクリでも楽曲の雰囲気はだいぶ違うけど、どちらもいたって基本的なコードと進行で構成されているからその点においては共通。

結局この「シンプルな楽曲スタイル」ってのが一番厄介。

パンクでもロックンロールでも破天荒で型破りで…みたいなパブリックイメージが先行するけど音楽的な面で言ったらガッチガチに型にハマり込んでいる。

この「シンプルな楽曲スタイル」という型から抜け出してしまうと、それこそ当事者のアイデンティティを失ってしまうくらいに。

だからこそ山ほどいる隣人達と差をつけるには「ツボ」を押さえて他と差をつけていかなければならないと感じている。そしてたぶん、思うに「ツボ」を押さえるのは難しい技術を習得するより大変な道のりかと思う。

袋小路の中でああでもないこうでもないを繰り返して先への路を見つけなくてならないからね。
瞬間、瞬間でどの音をヒットしていくか、よりカッコよくサウンドするのはどの音か…そういうのが「ツボ」だ。

ブルースを聴く

手本になる音楽はブルースだと思う。やっぱりね、これはもうロックと名のつく音楽全ての基本だと思う。

特に最近良く感じるのは「ロック」を標榜していてもブルースと無縁な人たちの演奏を聴くと俺の中ではただ「女々しい音楽」で終わるという事。

おおいに個人的見解に依るものだけどね。

何故ブルースなのか…と言えばブルースこそガッチガチに型ハマりした音楽だし、ブルースの曲を聴けば一聴して「これはブルース」となる。
ブルースは右を向いても左を向いても同じ曲だらけ。

ブルースはブルースの「ツボ」を押さえに押さえまくっている

ブルースというガッチンガッチンに凝り固まった楽曲の中でブルースをブルースたらしめているのはブルーノートという「ツボ」になる音を要所要所でサウンドさせているからに他ならない。

ブルースを聴くにあたっては8割型B.B.kingで良いと思う。勉強するという意味合いでは。
もちろん性にあってどっぷりとブルースギターに浸りたければ好きなブルースマンを探して聴けばいいので。

聴けばすぐに判るけど何と言ってもKINGだし、めちゃくちゃブルースの「ツボ」を押さえたプレイをしている。
他のブルースギタリストと比較しても際立って「ツボ」を感じるのは必ずしもブルーノートに拘らずにカッコよくサウンドする音をきちんと選んで弾いている点。
それだけに特有のブルース臭さ以外にも楽曲に華やかさがある。この人の音感を深いところまで理解して吸収出来ればいざブルースの枠から飛び出しても俺が思う理想の正解を導けそうな気がしてしょうがない。

基本はブルース。それは俺の中での絶対。

以上。

長々と書いていったい何様のつもり?みたいな感じだけど所詮は俺。
先のブログでも書いたとおりPROFILEの試聴リンクを聴けばすぐに判る。あの程度の弾き手でしかない。

だからこそここに書いたような事を感じて考えて意識して取り組んでいる。

特に良いと感じて参考になったのはこの2冊。



宮脇氏の著作は読みやすくてユニークな解説で音楽理論を紐解いている。
3音をどこでも抜き出せるようにするというのはトモ藤田氏の著作から得た訓練方法。B.B推しについても同様。

それではまた。

 

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